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「いい加減、否定しまくりはショックなんだけど?」  遊具の中に放置だった宮部のリュックを俺の肩に再び引っ掛けて少し口を尖らせてやると、宮部はグッと息を詰める。 「……コレだってめっちゃレンズ分厚いのに伊達じゃん?」  取り上げたままだったメガネを俺がかけみて笑うと宮部は慌てて手を伸ばしてきた。  その手も軽く捕まえてその指先にチュッとキスをしてやると宮部はショートでもしたかのように真っ赤になって固まる。 「いつから俺のこと好きだった?」  肩を組んで微笑むと、宮部はそっぽを向いた。 「俺のこと意識してたからいつも一緒に居る凜華が目に入ってたってことだろ?」 「う、自惚れな……」 「本当に?自惚れ?」  メガネを外して顔を寄せると宮部は少し唸ってから観念したようにフルフルと小さく頭を横に振る。  それをしっかり抱き締めると、宮部はまたワタワタと慌て始めた。 「ちょっ!離っ……」 「ならちゃんと答えろ。俺の自惚れか?違うよな?好きだったのって……俺だろ?」  逃しはしないで真剣に聞くと宮部は目を逸らしたままやっとゆっくり頷く。 「なぁ、いつから?」  手を緩めて解放して、胸を押さえて身を縮めている宮部に聞くと宮部は何度か大きく息を吐いてからこっちを見た。 「……受験の日」 「は?」  予想もしていなかった答えに声がすっ飛ぶ。 「シャーペンと消しゴムを貸してくれただろ?」 「え、あれが……宮部?」  宮部は頷いて制服の内ポケットからあの時のシャーペンと消ゴムを出した。

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