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第8話
そして月日は流れ、僕は1人の男の子を出産した。俊は、まぁ想像通りの子煩悩だ。子供だけじゃなく、僕の事も可愛がってくれてる事も一応伝えとこうかな。僕も、2人には惜しみ無い愛を伝えていくつもりだしね。
「ちょっと考えてた事があるんだけどさ」
「何?」
息子が昼寝した休日の昼下がり。隣でうとうとしてたら俊も隣に転がってきた。
「次はさ、俺が膣化する薬飲んで、亮ちゃんとの子供産みたいなって。ほら、大変だったの見てきて代わってあげられたら…って何度も思ったからさ。代わりは出来なかったけど、同じ体験は出来るなと思って考えてた……変かな?」
俊からの提案は驚いたけど、俊らしいなという気がした。
「変じゃないと思う。僕ら2人ともお父さんでお母さんてのもいいんじゃない?」
「だよな?」
「むしろ、僕ららしくて最高じゃん?」
精一杯の誉め言葉のつもりで返したら、俊は大きな目を細めて喜んでくれた。
人にはそれぞれ違った形の幸せがあると思う。
僕らは、僕らなりの幸せを見つけた。
(ここからは俊ママと亮ちゃんママの会話)
「ほんっと、あの子たち鈍いから苦労したわよね~」
「ほんとよね。あんな大きくなってもベタベタくっついてたから距離感麻痺しちゃったのよね」
「お見合い作戦大成功ね、ふふっ」
「綺麗なお嬢さん達の画像拾ってきただけなのに、まんまと騙されてくれたわね」
「お互い、早めに孫が見られて良かったわよね」
「今頃、俊のお嫁さんになるって言ってたの思い出せたかしら」
「そのうち動画見せてあげましょうよ」
母は強し。
しかし、その母たちも、今度は俊が子供を産むからとの報告を受けた時は、さすがに驚くのだった。
~happy end~
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