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第7話
4回目の投薬。投薬後数時間してから発情が始まり、1回お尻の方でイけば今までは落ち着いていた。なのに今回は1回イってもまだ息が荒いし、潤んだ目でこちらを見てる。恥ずかしいからこういう時は目合わさないからねって言ってたのに。その瞳に誘われるかのように、初めてのキスをした。
順番めちゃくちゃだけど。俺たちらしくいられればいいからそんなんどうでもいいよね。
初めて触れた亮ちゃんの唇はふわふわムニムニしていた。伸ばしてきた両手は拒むためじゃなくて、俺の背中を掴んできて、もっともっととねだるように力が入っていた。
亮ちゃんもずっとこうしたかった?俺だけじゃなく同じ気持ちだったとしたら嬉しいな。伝わる唇から心も体も温かくなる。
そっと唇をこじ開けて舌を差し込めば、もっと距離が縮まって、このまま考えてることが伝わればいいのにな。
「亮ちゃん、そろそろいいよね?」
熱い息に欲を混ぜた目をした俊にそう聞かれたら、頷くしかなかった。
「挿入るよ」
猛りきったものを後ろの入口にあてがって、ゆっくりゆっくり傷つけないよう挿入してくれる。もうさっきので大分解れたんだから、そんなに気にせず自分のペースで動いてくれてもいいのに。
「ふぅ、挿入った。指で弄ってる時こんな細い所に入るのか心配でしょうがなかったけど、大丈夫だったね。それでも狭いや。ぎゅうぎゅう締め付けてくるから、ちょっと動くとイッちゃいそうだよ」
じぃっと見つめてくる俊。
「亮ちゃん、ちゃんと気持ち良かったら、聞きたい事があるんだ。じゃ、動くよ?」
ゆっくり奥までと入口付近までの抽挿の繰り返し。こんなん、さっきイッたんだから、気持ちいいに決まってる。寧ろもっと激しくしてほしくて、腰が動いちゃうし、ねだってしまいそうで怖い。
「亮ちゃん腰動いてきてるの可愛い」
「やっ、言わないでよ」
「気持ちよくなってくれてるんだよね?教えてよ。なんでこういう事してる時顔を合わせてくれないの?」
「言わなきゃ、ダメ?」
「ダメじゃないけど、知りたい」
「っん、だって、あっ、これ以上好きになったら、俊に迷惑だから!」
「そんな理由?!」
「そんなって!だって、っんん、僕が強引に投薬初めてこの位置にいるわけだから…俊からしたら友達のままでしょ?」
「怒るよ?友達にこんな事しないからね?」
「やっ、っぁ……待って…」
「俺が友達に欲情する奴だとでも思ってたの?ショックだな。今日寝かせないで身体に覚えさせるから覚悟して亮ちゃん」
「えぇっ!これっ、ずっとはぁ、むりぃっ」
「明日休みで良かったね」
「そんなぁっっっ、んふっ、あっ、」
「子作りの練習だよ」って俊は本当に寝かせてくれなかった。あいつあんなに体力あったかな。幼なじみの意外な一面を知ってしまったおかげで起きられない。
暖房で喉をやられたような声しか出ない。途中で暖房消したから多分これは違う声掠れ。2人の距離が、思いが初めて通じた気がしたのは良かった。ここにいていいのかなって、なんとなく遠慮してたから。
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