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トリガー④

 僕の世界に突然舞い降りてきた天使は、いつの間にか神さまになっていた。  「律は神さまになるはずだったのに、間違えて人として産まれてきたんだと思う。でもそんなところもおっちょこちょいでかわいくて好き」  「お前よくそんなこと真顔で言えるよな」  「……(かなで)はそう思わないの?」  「ハイハイ、そう思います」  「そうだよね、律は僕の神さまだから」  「は〜」  幼なじみの奏にそんなことを話しながら高校から帰ったときもあったっけ。頼むからストーカーにはならないでくれよ、なんて奏に思われているとはつゆ知らず、僕は日に日に律への愛を募らせていた。  CDが発売されると決まったら、近所のCDショップに駆け込んですぐに予約した。パッケージのビニールをぴりぴりと丁寧に開ける瞬間が、たまらなく好きだ。  歌詞カードを開いて、そこに載ってる律の姿にため息を吐いて。何度も何度でも繰り返し聴いて、プレイリストにどんどん曲が増えていくのが嬉しかった。

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