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第46話
突破した。
黒煙と粉塵
火花を上げて、正面の《パワーズ》が盾ごと貫かれて爆発する。
立ち込める黒い煙をかいくぐった先に光が見えた。
外が近い。
「よしっ」
もうすぐだ。
だが、ここで新たな問題が生じる。
今まで《パワーズ》達は撃ってこなかった。接近戦では味方に当たる恐れがあったからだ。
距離を取り、遠距離戦となった今、間違いなく《パワーズ》は砲撃を開始する。
果たして、射程距離を脱して追撃をかわす事ができるのか。
『心配にはお呼びません』
金の髪が揺れる。モニターの中で影が笑った。
『彼らには砲撃する事さえ許しません』
なぜならば……
『あなたには指一本触れさせない』
ドォォオオーン!!
ゴゴゴゴゴォォォー
ガラガラガラガラ
「何がっ」
一体なにが起こった?
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