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第3話
いつものように学校が終わり、
お母さんにメールを送っていた。
「いま学校終わったよ。」
すると、すぐに返信が来た。
「ごめんね、お母さんパートのお仕事が抜けられそうになくて。今日は1人でも帰れる?」
珍しくパートが立て込んでいるようだった。
僕は本当に母に頼りきっていたので、
1人で学校から帰ったことがなかった。
でも、お仕事なら仕方ない……
いつも僕のために時間を作ってくれてるんだ。
今日ぐらい1人で自分の事はしなくちゃ。
「わかった、僕は大丈夫だよ。お仕事がんばってね。」
そう返信して、とぼとぼ帰る支度を始めた。
僕の気持ちに呼応するかのように、
外もどんよりと曇り空になっていた。
雨が降りそうだ…………
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