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みぃ 脱走 2
千歌の急変で病棟がバタつく中、未羽はこっそりと病室を抜け出て、ステーションを通り過ぎ、渡り廊下の扉を抜け脱走した。
「ごめん…先生。ごめん…ちか」
行くあてもなくふらふらとさまよい歩き、病院の敷地を抜け出て1時間ほどさまよった後に見つけた公園のベンチに座って、未羽は空を見上げた
「いい天気…」
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「みぃ?処置室来る時間過ぎてるけど…って、え?」
未羽を迎えにきた佐久間は未羽が病室におらず首を傾げた
「みぃ?トイレ?」
部屋を出て病棟内を見てまわるも見つからず佐久間はだんだんと焦りはじた。
「みぃっ!マジでいない?やばいじゃん」
佐久間は自分自身ではまだかけたことが無いが胸ポケットから電話を取り出し全館放送をかけた
「コードイエロー!少年特殊治療棟ステーション」
佐渡は放送を聞き、リカバリーからステーションへと飛び出た
「先生!コードイエロー」
「誰だ」
「みぃ!脱走してるっ」
「おいおいマジかよ…やってくれたなあの坊や。そう遠くへは行っていないとは思うが…」
「俺、探しに行きます!」
「私も反対の方角を探しましょう」
「2人とも頼むぞ。じきに他病棟からの応援は来るが、師長や周防たちにも連絡するから見つかったら電話をくれ。病棟は任せろ」
「お願いします」
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「涼木か?いまどこにいる?」
〝え?道…友人と駅前でモーニング中ですけど…急用です?〝
「未羽が脱走した」
〝なっ〝
「佐久間と紫藤が探しに行って、他病棟からも応援は来ているが…人手は多い方がいい。見つけたら俺に連絡を」
〝イエロー出したんですね?分かりました。駅からそっちに向かって探します〝
「頼んだ」
続いて佐渡は真尾へと電話をかけた
〝どうしたんです?急変?〝
「違う。コードイエローだ」
〝は?〝
「みぃが脱走した」
〝なんてこと…まさか僕が現役のうちに2回も発令するなんて…〝
「ショックなのは分かります。いま由宇くんと紫藤が探しには行ったけど人手が足りない。休みのところ、恐縮ですが来れますか?」
〝もちろん。当然だよ。すぐ行きます〝
電話を切ると神妙な面持ちで両肘をテーブルにつき両手の指を合わせ、佐渡は深く息を吐いた
「千歌で手いっぱいのこの時に…みぃ、無事でいてくれ…」
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