663 / 1217

〝あなたのお気に召すままに〝コラボ 6

成宮先生は先ほどまで抱きしめていた由宇を急にそっとベッドに寝かせ始めた 「?」 どうしたんだ? 「成宮先生?」 「寝た…」 「え?」 見ると本当にスヤスヤと由宇くんは寝ていた。 「寝れてなかったんだろうな?おしっこ出たのを見て、俺の心音感じて安心したってところだろう」 「葵ー?おいで」 「な?」 「さっき、うらやましいーって顔してた。怪我なく終われたから特別に少しだけハグしてやるよ」 「…っ!千歳さんっ」 迷わず俺はその胸に飛び込んだ。 「俺は由宇くんをドクターカーで〇〇大まで送るから、残り数時間頑張れよ?」 「はいっ」 トントンと数回背を撫でられると体を離され、千歳さんは由宇くん搬送の準備を進めた。 千歳さんの準備が終わると俺は2人が乗るドクターカーを見送った。 それから約30分後ー ピコン プライベートスマホにメッセージが届く 〝無事、由宇くんを送り届けた。さっきの続きはまた当直明けにな。今日はよく頑張った〝 葵はスマホを胸に抱き、頷いた 千歳さん…大好きです。 時計の針が進むのを葵は今か今かと待った そして、就業を迎え俺はメッセージを送る 〝帰ります〝 すぐに返ってくるメッセージー 〝お疲れ。早く…でも無事に気をつけて帰ってこい。待ってる〝 葵は成宮の待つタワーマンションへと駆けていくーー 愛しいあの人に抱きしめてもらうために 待ってて千歳さん…そして、昔も今もこれからもずっと大好きです。                   …end.

ともだちにシェアしよう!