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〝あなたのお気に召すままに〝コラボ 後日談

♡リクエストいただきましたので後日談♡ 瀬谷は搬送付き添いの若い医師から返書を受け取り、中身に目を通していた。 丁寧な字だ… 瀬谷は自分の特徴ある字と違い、丁寧なその文字に感心していた。 瀬谷先生御机下(ごきか) 貴院通院中の佐久間由宇さんが本日当院来院されました。 エコーにより多量の尿貯留を認め導尿し対応としましたが、炎症反応10と高値のためさらなる治療が必要と考えられ、今後の対応を入院歴のある貴院にお願いできたらと考えております。 よろしくご高配(こうはい)のほどよろしくお願いします 余談ではありますが、佐久間さんは治療をたいへん頑張られていました。 ぜひ、目覚めた際にはお褒めの言葉をかけていただけたらと願います       〇〇総合病院小児科医・成宮千歳 「成宮くんか…他院ではいい人材が育っているね」 瀬谷は由宇の寝顔を見、その鼻を摘み 嫌がるさまを眺め 「そうか…頑張れたんだね?由宇。次会ったら診察サボるなって小言を言うつもりだったが…褒めてあげないといけないね」 「…っ…ぅ…?」 「起きたかい?由宇」 「せっ…ごめっ…俺…っ…俺」 由宇はガバっと起きあがり、慌てて瀬谷は由宇を抱きとめ 「いい。何も言わなくて。救急車、呼べて偉かったな?」 「怒んない…の?」 「頑張ってきた子を怒る意味はあるかい?むしろ称賛されるべきだ」 「先生…っ」 由宇は瀬谷にしがみついた 「こ…怖かった…急におしっこ出なくなっちゃうし、痛いし…」 「うん…うん…よく頑張った。由宇?充分頑張ったがもう少し頑張れるかい?」 「痛いこと…する?」 「そう…だね?」 「祖父江先生は?」 「呼んだらやれる?」 「うん」 「よし。それなら退院前みたいに2人で治療してあげようね」 「うん」 由宇は電話をする瀬谷の肩に顔をつけて甘えながら祖父江の到着を待った。

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