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涼木、例の椅子に… 2
思ったより高くまであがる…この椅子
この後は、、アレだ
屈辱的な格好になるやつ…
〝座面が離れ、足の台が左右に分かれます〝
来たっコレだ
うわ…っめちゃ、不安定…っこわ
しかも、足開きすぎーっ
恥ずかしいって!これっ
とても台になんて足を乗せていられない
「あ、こらこら大雅。いけない子だね、きみは。足を下ろしてはダメだよ」
「え…ちょ、これ開きすぎじゃ…っ」
「男らしくドンっと足を開いて」
「いやいや。こういう台にはかわいいネコの子たちが乗らされて恥ずかしがってるからぐっと来るんであって…タチの俺がこれって情けないだけだから!」
「だいぶ焦っているね。さりげなーく同性愛者だとカミングアウトしているよ、きみ。
それはそうと…この椅子はいかがわしい椅子ではないよ?」
「分かってます。分かってますけど…」
「さぁ、診察を始めよう」
「ま、待って…」
「大丈夫。怖くないよ、大雅。痛みが少ないようにローションはたくさん使うからね」
「そうじゃなくて…っ」
「ん?便秘だったりするかい?それならここで掻き出すが…」
「出てます。毎日快便なんで摘便はいらないです」
「快便なのはいいことだ」
涼木がウダウダとしていると扉が開き佐渡が中に入ってきて
「さ、佐渡先生っ…わ、わっ…見ないで」
「えーと…これは?」
「前立腺炎の再診をねしたいんだが、なかなかいけない子でね…いいタイミングで来てくれた」
「呼んだ訳ってこれです?」
「そう。以前は膿んで穿刺にまで至って熱も40度あったからね。再発ないしは慢性化しないうちに対処しておきたいだろ?」
「ですね。同感です。診察、変わりましょうか?」
「頼もうかな。大雅、佐渡が診てくれるからね」
「え…ちょ…」
バタバタする涼木の手を佐渡は掴み胸の位置に誘導し
「指、組んで。胸から離すな」
「先生…」
「足はなるべく膝を離す。背中の台にしっかり背をつけて。おしりは浮かせない。千歌でもできることだ。できるな?」
「は、はい」
怖〜…瀬谷先生のうちにさっさと終わらすんだった
涼木は後悔したが、時すでに遅しだった
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