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再会
明さんに連絡取れるならとっくに取ってるよ!!
乙女じゃないけど、そういう乙女心理解してよ、大雅のばかっ
奈南はイライラしながら自分のアパートへと歩いていった。
大雅は優しいのかもしれないけど…時にそれが残酷だ…
ぼくの幸せを願ってくれるのは嬉しいけど、いま望んでいるのはそういうことじゃない。
いまは大雅がいるから満足しているのに…ひどいよ、大雅
「…ぅ…うぅ…っ、涙…止まんない…っ」
感極まり、奈南は周りの目も気にせず涙を流しながら歩いた。
勤め先は分かってる…
宵先輩に頼めば、住まいだってすぐ分かるだろう…。けど、憧れの宵先輩の兄と知って交際する自信がない。
2人に失礼な気がして…
宵先輩は気にしないですよって言ってくれるだろうけど、後輩と兄がそういう関係ってやっぱり気まずいと思う。
宵先輩には嫌な思いはさせたくない
宵先輩…と言えば大丈夫だろうか?心配だ…。そう思っているとちょうど大雅の家との中間地点にある勤め先の病院にたどり着いた
「顔…見てから帰ろうかな」
少年棟へと向かうと懐かしい声が聞こえた。
「ありがとうございます。それでは、弟をよろしくお願いします」
「こちらこそ面会ありがとうございました」
「また会いに来てあげてください。結構、メンタルきちゃってるんで」
西と東間が応対している相手が誰かに気づき、逃げようと思ったが奈南の体は驚きすぎて動かなかった。
そのご家族が振り返り、目が合うと相手は驚いた表情を浮かべ口を開いた
「詩乃!」
「明さん…」
奈南は明の名を呼ぶと、ようやく体が動きすぐさま振り返って逃げた
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