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佐渡のプレゼント 2 〝由宇 27歳編〝
佐渡の肩に額を置くとほぉっと紫藤は息を吐き首を横に振り
「実はひとりではありませんでした」
「ん?っと言うと、、?」
「師長です。昨夜は師長と過ごしました。内緒の話ではあるんですが琢磨さんは私の特別ですから」
紫藤から出た言葉と人物を思い浮かべて佐渡は柔らかな表情をし頷き、いっそう力をこめて紫藤を抱き
「そっかそっか、うん。他人と時間を共有できたんだな?よく頑張った。寂しい思いをしていないかが心配だったが師長なら安心だ。なんだかんだで働き者だし、面倒見のいい先輩だからな」
「んー…、、どうでしょう」
あれは…私の寂しさに寄り添ったと言うよりは…、逆
師長の寂しさに私が寄り添わされた…と言った方が正しい気がします。
が、、
それは内緒です。
あなたのプライドは守りますよ、師長
クスっと笑みをこぼし、心の中でつぶやくと紫藤は佐渡の肩から顔をあげて体の位置をずらし佐渡の顔を見
「琢磨さん…」
「どうした?」
「いいえ、なんでも。呼んだだけです」
「呼んだだけ?可愛いことをするなよ、縁。襲えないのに、、」
「襲ってください」
「こらこら。あおるんじゃない」
困る佐渡の様子がおかしくて紫藤は笑い
「ふふ。治ったらちゃんとお迎えに来てくださいね?」
「もちろんだ。そうしたら、溶けるくらい優ーしく抱いてやるから楽しみにしていろ」
「優しくですか?」
「そ、優しくな。不満か?」
「はい」
「正直だな、お前は。まあ、いい。縁、実用的な物だがプレゼントを買ってきたんだ。とりあえずはそれで許せ」
「?」
佐渡はワンショルダーに手を伸ばし、ボールペンが包まれた袋を紫藤に手渡した。
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