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第3話

ユキを失った。 本能レベルの飢餓感は、研究者によって番システムを破壊されたことでマシにはなったが、それでも愛しているから苦しすぎた。 「兄と弟には番システムが働かないこと等も、システム解除の解明の役にたちましたよ」 研究者は笑う。 弟と同じ歳だという科学者は挑戦するものさえいなかった番システムの解体に成功していた。 今はただひたすら胸が痛くて苦しいだけだ。 何度か手放そうとした時のあの飢餓感はない。 ただ、本当に苦しいだけだ。 「手放すなら弟さんの方じゃないんですか?最初から番でもないんだし」 科学者が生意気に言うが、許してやる。 このベータは散々、犯してやった後だからだ。 まだ後ろの穴はボッカリ空いて中から零れしているのは自分の精液だ。 何度も何度も許して欲しいと泣いても犯し続けたのだ。 殺さない程度には加減したが、まあ、ベータにはキツいだろう。 だが、酷くされているのは慣れてるベータらしく、割と元気だし、ベータ相手ではかなりのレベルで楽しめたから、またしてもいい。 弟と同じ歳というくらいでこんなベータに手を出すくらいに、弟に狂っている。 弟をオメガだとわかった時から犯して、支配している。 10歳だった弟を自分のモノにするのは楽しかった。 幼いけど、オメガだから手加減はいらなかった。 無理やり抱いて引き裂いた。 アルファの愛撫にそれでも感じる何も知らない身体を堪能し、誰も入ったことのない幼い身体を陵辱した。 そうしたくて堪らなかったからした。 どうしてこんなに執着するかわならないが弟でないとダメだ。 番に出来ないのに、弟だと番システムが働かないはずなのに、弟に執着している。 「おいで」 と命令したら自分から抱かれるようになるまで調教した。 言いなりになんでもするようにした。 アルファに反応するオメガの身体を、さらに深く淫らにした。 オメガを思いやってしまう本能はそのオメガが弟であることで抑制されることを知った。 でも弟の身体をオメガとして楽しむことは出来る、弟も兄に犯され、オメガとして感じている。 脳はアルファとオメガとして認識しない、でも身体はアルファとオメガとして使用できるこの歪さ。 そこが良かった。 オメガへのアルファの思いやりや奉仕は本能の1つで、それは番システムとも関係があると知った。 番システムが作動しないから、オメガを思いやりたい本能が弟相手だとなくなるのは、都合良かった。 どんな酷いこともできたから。 両親に口出させないために、両親の前でも犯した。 ベータの両親とアルファの自分。 もうそこにもすでに支配はあった。 そして、絶望する弟に欲情した。 助けを伸ばした手をおさえつけて、絶望した目を覗き込んで犯しつくした。 酷く傷つければ傷つけるほど、興奮した。 壊れる声に合わせて突き上げた。 弟でないとダメだ。 泣き叫ぼうが、あの中じゃないとダメだ。 自分ので狂ったくらいに感じないと許さない。 とじこめて、犯しつづけたい。 中に出すだけで支配してるだけで、脳が痺れる。 弟が完全に自分のモノになればいい。 そんな自分を弟は愛するべきだ。 何故なら弟はオレのモノだからだ。 あの身体の何もかもが オレだけのものだ。 好きなように抱き、身体を躾けた。 全てを作り替えたのだ。 「ユキさんにしとけば良かったのに」 研究者が笑う。 本当に酷いのに慣れているらしい。 まだこんな元気がある。 もう少し可愛がってやるか。 誘ってきたのは向こうの方だ。 「ユキはダメだ」 そこは言う。 顔の傷のあるオメガなら、歯止めが効くかと思った。 弟を殺さないための何か必要だっただけ。 凶暴な心を食い止めるための。 仮の自分でもいいから作り出したくて。 優しいフリが本当になった。 番にまでしてしまった。 幸せだった。 でも。 弟を貪ることはやめられない。 ユキを愛していてもやめらない。 こんな醜い男とユキを一緒にいさせるわけにはいかない。 そう、分かってしまった。 地獄に連れて行くのは弟だけだ。 ユキはダメだ ユキだけは。 ユキを自由にしてやらないと。 この地獄から。 だから。 「・・・・・・番にシステムまで解除させて、自分から逃がしてあげるなんてね」 研究者が笑ったから押さえつけて、のしかかる。 何も言えなくなるまで責めてやるつもりだった。 「酷いの好きだからいいですよ」 研究者は笑った。 それは知ってる。 誰が調教したのか知らないが、淫乱なおもちゃだ。 「弟さん、何か計画しているみたいですよ?後でおしえます」 研究者の言葉は気になった。 コイツには弟の大学にも入り込んだりして色々調べさせている。 高校の時も同じ高校に入りこませた。 オメガの解析も必要だというから。 弟を見張るためにも。 大金を要求するし、セックスも要求する。 だが、確かに番システムを解除した。 してみせたのだ。 「話してみろ、だけどその前に・・・」 まだ緩んでる後ろの穴に乱暴に突き立てた。 ひいいい あひぃい 小生意気に話していたくせに、ただの雌になる。 つまらないベータだが、少しは楽しめる。 突き上げ、責めたてながら、家に帰ったら弟をどう犯すかを考えていた。 許してと泣くまで責め抜いて、お願いというまで焦らして。 意識を無くそうが、犯しつくす。 さすがのオメガも、動けなくなるまで。 もうユキのことで苦しまなくてすむ。 ユキがこんな男と暮らさなくてすむ。 それを喜べるようにしてくれたことに感謝して、番システムを破壊してくれた男を可愛がった。 ユキ以外には優しくなんか出来ないのだと思いながら。 弟をどう犯そう。 あれはオレのものだ。 オレだけの。 おわり

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