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第6話※

 先程よりは体を動かせるようにはなってきた。だが酒が抜けきってなく、二度もイかされ緩く麻痺している体では抵抗も虚しくどさっとベッドに仰向けにさせられてしまう。  目の前でカチャカチャとベルトを外しズボンを緩めている姿を、ただただ見ていることしか出来なかった。 「ねー、そんなに見られてると照れるんだけど?そんなに待ち遠しいんだ?」 「・・・はあ、やるならもう早くしてくれ。どうせ抵抗しても無駄なんだろ」 「もー、さっきはあーんなに可愛かったのに」  ユルいしゃべり方の宮からは想像も付かないような大きさの物がズボンの緩めた部分から飛び出してくると、思わず「っ、でっ・・か・・・・・」と声にでてしまう。宮はそうかなあ、とあまり気にしてない様子だ。  俺の物のサイズはおそらく一般的だが、正直俺より全然デカい。コレが今から俺の中に入ることを考えるだけで股間の奥がきゅうと疼くのだ。  膨らんでいる性器にするっとゴムを付ける。すると、膝を掴みそのまま開けば先程散々解された場所に押し当てられる。 「っあ、」 「大丈夫、力抜いててねえ」  ちゅぷ、と亀頭が中に埋まると、先程の指より遥かに太い物が侵入してきたことを実感させられる。 「ーーッ・・・・・ぅ・・」 「っ、はー・・キッツ。本当に初めてなんだねえ和夏くん」 「そ、りゃ・・そう、だ・・ッ」 「初めてが俺で嬉しいなあ」  さらにぐっと腰を近付けられると、先程散々弄られた場所がかすり「っん、」と声が漏れ出てしまう。 「っ、和夏くん、ちょっと入っただけでもう気持ちいーんだね。敏感でかわいー」 「・・ッ、今のはたまたまだ。調子にのるな」 「・・・・・へーえ、そっか。たまたまねえ」 ーー次の瞬間、ずちゅっと最奥まで一気に押し込まれるのだ。突然の圧迫感に思わず腰を引いてしまう。 「ーーッ、・・は、・・あぁ・・ッ」 「っ・・、和夏くん、逃げないでよ」  引いた腰をぐっと掴まれ、緩く中を摩擦される。 一気に入れてきたかと思えば、なじませるようにピストンされるとより感覚が敏感になり、甘い吐息が漏れ出てしまう。そんな俺を見た宮はにやっと口角を上げるのだ。 「っは、やっぱ・・気持ちーんじゃんね?嘘ついちゃだーめ」 「ッ・・・、は・・、いやっ・・」 「っ、可愛いねえ、和夏くん。かわいいかわいい。」 「っ、んんっ・・・・・は、」  ぎゅっと抱き締められながら可愛い可愛いと麻薬のように甘く囁かれると、まるで恋人になったかのように錯覚してしまう。中も耳も犯されびくびく麻痺する自分の体が怖くなり、思わず宮の背中に腕を回しぎゅうっと抱き着くと、中に入っている宮の物が大きくなるのだ。 「ーーーッ、な・・んで、デカ・・く、、」 「・・・もー、和夏くんが・・っ、可愛いことするからだからあ・・」  するといきなりピストンを早めたかと思えば、抱き締められたまま中の凝り固まった部分を突かれてしまう。 「ーーッッあ、あ」 「・・・ふふっ、和夏くんのきもちーとこ見っけ」 まるで子供が宝物を見つけたかのように前立腺を探しあてる。するとそこを執拗に責め立てるのだ。 「っあ、や・・・・ッあ」 「あーっ・・気持ちいね、和夏くん。もうイきそ?中びくびくしてるよ?」 びりびりと電流が走ったかのようにナカが震える。宮の言う通り限界に達しそうなのが分かる。その時、 ーーーーープルルル、プルルル 中をピストンされる卑猥な音と、俺の声だけが響いていた室内で、突然スマホの着信音が鳴り響く。  その音は宮が強引に脱がせたベッドの隅に脱ぎ捨ててある、俺のジャケットからだった。 「・・っ、あ」 「えー・・、こんな時間に誰から?もう0時まわってるけど?」    無機質な部屋に鳴り響く着信音。普通に考えるとこんな夜更けに電話をかけてくるのはおかしいのだろう。  だが電話が鳴った瞬間、一人の人物が頭の中をよぎった。出ないと間違いなく怒られるが、今はとても出られる状況ではない。 「・・和夏くん?出なくていいの?」 「っ、こんな・・状況で、出られるか・・っ・・」  何を言ってるんだこの男は。そう言いながらも中を責めたてるのを止めないのだから最初から電話なんて出させる気などないのだろう。 「でも、こーんな時間にかけてくるってことは緊急なんじゃないかなあ?」 「ん・・ッ・・・・・、だ・・からぁ・・そう、言うなら・・止めろ・・っ、よ・・ッ」  腰を揺さぶりながら宮はなにかを考えている様子だった。すると   「ーーーじゃあ俺が出るねえ」 と、手を伸ばし引き寄せたコートから着信音が未だ鳴り響くスマホを取り出すのだ。  静止する暇も与えられなかった。俺に聞こえるようにだろうか、応答ボタンを押した後スピーカーモードに切り替える。 「もしもーし」と通話相手に呼びかけると、 『・・・は?誰だよ・・、アンタ。・・和夏は?』 と若干イラついている聞き慣れた男の声がスピーカー部から部屋に響き渡るのだ。

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