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第7話※

ーーやはり予想していた相手からの着信だった。  おいやめろと小声で手を伸ばしスマホを取り返そうとすると、宮はスピーカーモードにしたままのスマホをベッドの上に置く。  ーー次の瞬間、伸ばした手ともう片方の手をベッドに押し付けられ、俺の口が宮の唇で塞がれてしまう。 思わず「んむっ」と声が漏れ出てしまい、電話口から『・・・和夏?』と、相手の心配そうな声が聞こえてくるのだ。 「ほーら、電話出ないと怪しまれるよ?」 「・・っ、くそ」  宮に耳元で相手に聞こえないように言われると、行為をしているのがバレないようにスマホを手で近くにたぐりよせ、「・・・瞬?」と電話口に応えるのだ。 『おい、大丈夫か?まさかまた何かに巻き込まれたのか?』 「いや、何もないから。酒の呑みすぎで今電話に出てもらった奴に介抱してもらってただけ」 あたかもなにもないかのように振る舞うと、明らかにほっとしたように瞬は息を吐いた。 『ならよかった。さっき苦しそうな声が聞こえたから本当に心配だったんだ』 「はー、お前は本当いつも心配し過ぎ・・・・・っ、」 ーーーと、言いかけたところで、入ったままだった性器を再びぐちぐちと出し入れされる。  先程中途半端で止められていたから、擦られる内壁全体がヒクついて仕方がない。  なんとか声が漏れないよう必死に両手で口を抑える。それをあざ笑うかのように宮は俺の気持ちいい場所を的確に責め立てるのだ。 『・・・和夏?どうした?』  瞬の声が部屋に響き渡る。すると宮は「和夏くーん。お友達が心配してるよ?」とわざとらしく耳打ちしてくるのだ。もう無理だと涙目で必死に首を振ると、宮は「あはっ」と笑うのだ。  宮はスマホを手に取り電話口に「ごめんねえ?和夏くん具合悪いみたいだから切るね。ばいばーい」と言うと、『っ、なんでお前..』と瞬の声が聞こえたかと思えばそのままプツっと通話停止ボタンを押した。 「っ、はー・・・、中締めすぎなんだけど?"瞬くん"に声聞かれて興奮しちゃったんだ?」 「お、前の・・せい、だろ、」 涙をぺろっと舐め、くすりと笑うと、「ところでさあ」と、宮の声が若干低くなるのだ。 「・・・・・"瞬くん"って和夏くんの何?」 「・・・お前に、関係っ・・・ない・・ッ」  相変わらず腰は揺さぶられたままだ。宮はふーんと呟くと、手を掴まれたかと思えば手網のように引かれ腰を思い切り打ち付けられる。すると性器からとぷっと先走りが溢れるのだ。 「ーーーッあ、・・あぁ・・・ッ」 「・・・瞬くんともこーんなことするくらい仲良しなの?俺気になるなあ」  手を引かれたまま腰を打ち続けられると、目の前がパチパチと火花が散ったようにチカチカし、体に力が入らなくなるのだ。 「そ、・・・ん、な・・わけ・・、」 「・・でも瞬くんは絶対和夏くんに気ぃあるよ?」 「なに、・・・言って、」 「ねー、教えてよ」  そのまま前立腺を責め立てられると、先走りがどんどん溢れてくる。朦朧とした意識の中ピンと張った性器がぴくぴく痙攣し、今にも達しそうだった。 「ーーッあ、イく、イっ・・・」 と思わず声が漏れ、今にも快感が駆け上がってくくる時だった。 ーーー腰の動きがピタッと止められてしまったのだ。 「ーーッあ、な・・・んで・・・・ぇ・・・・・」 「っ、和夏くんが教えてくれないからだかんね。イきたいなら正直に言ってよ」  再度身を沈められ、引いてはまた埋め込まれるとすぐに全体を伝う痺れがやってくる。イきたい、イきたい、イきたい、そのことだけで脳内が支配された俺は、ぽつりぽつりと喉から絞り出される言葉を発していくのだ。 「っ、瞬と・・はぁ、ゲイバーで・・同じ、タチとして・・意気投合して・・っ」 「ゲイバー?」 「さっきの、飲み屋・・の近くの・・・っ」 「あー、入ったことはないけど確かにあるねえ」 「・・っ俺が寝取りやってるのも知ってて・・・前、客に言い寄られてトラブったことあるから・・・っ、そのことを心配して、寝取りがある日、だいたい終わった時間くらいに、変なことに巻き込まれてないか連絡くれる・・・だけ、だからっ・・・」 「・・・だから、なあに?」 「ーーッ、うぅ・・・・・」  あくまでも俺に言わせる気か、と顔が一気に熱を持つ。宮は俺の顔を除きこみイタズラな笑顔で笑っていた。 「ねえ、言って?どうして欲しいのか。ほら、欲しいんでしょ?ねえ」と、ぐりっと前立腺を刺激されると、内壁ががびくびくと痙攣しもっと擦って欲しい欲に駆られてしまう。 「っ、言う・・・、言う・・・っ、からぁ・・・」 と、声を絞り出す。正直、この時の俺はどうにかしていた。それでもイきたくて仕方がなかったのだ。例えシラフに戻った時に後悔したとしても。  強請るように足を宮の腰に回し、自らの腰に引き寄せる。 「・・・・・イ、かせ、て・・・ーーッッ」 そう小さな声で呟くのもつかの間、挿入されていた性器で中を激しく突き上げられた。欲しかった快感が中をビリビリと支配する。宮のものに内壁が吸い付くと、ただでさえ大きな宮のものが中で膨らむのだ。 「ーーーッ、んあ・・・ッ・・・・ぁ」 「っ、あー・・・っ、和夏くん、そんなに可愛いことされたらもうイくよ?俺、っ・・・」 「んっ、俺・・・・・ッ・・・・・もっ・・・」 「じゃ、っ、一緒にイこっか、」  中をひと際激しく何度も貫かれる。 するも次の瞬間、突き抜ける気持ち良さで中がきゅううと痙攣する。そして最奥で宮のものもドクドクと脈を打った。 疲労感を一気に背負った俺は、そのまま意識を手放してしまった。 ーーーーー尚、宮がマナーモードに設定した和夏のスマホは、着信が鳴っているのを知らせるかのように画面がいつまでも点灯していた。

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