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第57話 熱い夜※
絡み合いながら蓮に洗われた俺は、濡れた浴室の床に跪いた。目の前に反り返った、蓮のそれを片手で掴むと唇に押しつけて舌を伸ばした。ビクビクするそれを可愛がるのは結構楽しい。
蓮の雄の匂いが俺を興奮させるんだ。α同士はフェロモンをぶつけ合うと戦闘モードになるけれど、蓮と俺は相性がいいのか、只々興奮する。
ある意味どちらが貪り食らう方なのかって勝負する感じもするけれど、俺は征服されたがりの性癖だから、強いアルファとの相性は良いんだ。
蓮は一見穏やかそうだけど、実はアルファとしてのフェロモンは俺よりかなり攻撃的で、それは俺の兄貴と似ている。一見優しげなタイプは用心した方が良いって誰の名言だろうか。
「…涼介、集中して。もっと、しゃぶって。」
俺は上目遣いで蓮を見上げて言った。
「…ダメ。口の中で出されたら勿体無いだろ?出すなら俺の中で出してよ。」
そう返した俺に蓮は嫌な顔をして、俺の腕を掴んで引き立たせると言った。
「…煽り過ぎると後悔するぞ?」
俺はゴクリと喉を鳴らしてつぶやいた。
「後悔させて…。死ぬほど。」
蓮はニヤッと笑うと、俺に貪る様なキスをして俺は只々興奮するばかりだった。俺は強引な方が好きだけど、蓮は元々そうじゃない気がする。
でも俺と付き合う様になってから、すっかりそんなタイプになってしまったのか、俺に合わせてるのか…。
ぎゅっと胸をつねられて、俺は大きくうめいた。危なかった。そんな俺に蓮は目を細めて呟いた。
「涼介、まだ逝っちゃダメだぞ…。良いって言うまで我慢しろよ?」
そう言って俺をベッドに四つん這いにさせると、指と口で俺が嬌声を上げるまで執拗に攻めた。俺は逝きそうだったけれど、蓮の許可が出ないので自分で根元を掴んでグッと堪えていた。
「あ、あっ、れん、もう、むりっ!」
俺の中を撫でさする三本の指が、ゆっくりといい所を執拗に押し上げるから、俺はクラクラする様な快感に呻いた。
そっと引き抜かれた指の代わりにあてがわれた、蓮自身の硬さと重量が俺の期待で震える身体を一気に割開いて、俺はなすすべもなくビクビクと長い吐き出しに身体を震わせた。
蓮も呻きながら、俺を追い立てて、逝ってる俺を決して許さなかった。気持ち良いのか、痛いのか分からない快感に飛ばされて、俺は蓮に良い様に貪られたんだ。
後で俺がその事について文句を言うと、蓮は肩をすくめた。
「俺じゃなくて、涼介が俺を食い尽くしてるんだ。覚えてないのか?煽るだけ煽って来るのはそっちだろう?」
そう言いながら俺の額にキスする蓮を押し返しながら、そんなはずは無いと思ったけど、そうなのか?チラッと蓮を見ると俺をうっとりと見つめるから、俺は身の置き所が無くなるんだ。素面の時はこんな空気は辛い…。はぁ。
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