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第62話 生き返らせて
寝室に響くのは、俺の喉からあふれる甘い呻き声と、蓮の荒い息づかいといやらしい水音だけだった。
玄関に入るなりお互いの服を剥ぎ取った俺たちは、直ぐに浴室へ閉じこもった。簡単に準備した俺を愛撫しながら、ギラつく眼差しで食い入る様に見つめている蓮に俺はニヤリと笑って言ったんだ。
「俺を殺すなよ?」
蓮は俺を抱き寄せて一緒に頭からシャワーを浴びると、水滴を俺に飲ませるかの様に口づけながら答えた。
「大丈夫。直ぐに生き返らせてやるから。」
たっぷりジェルを塗りつけた蓮の剛直に後ろからゆっくりと割り広げられながら、俺はビクビクと身体を震わせた。少しキツく感じたのは一瞬で、直ぐに強烈な快感が俺を急き立てた。
「ああっ、蓮っ、んーっ、あ、あぁっ!」
グチグチと浅い場所を揺すぶられて、俺はもっとそこに当てたくて腰を突き出した。蓮のクスッと笑い声が聞こえたけれど、そんな事はもう構ってられなかった。
しつこく攻められるのが大好きな俺をいつも満足させてくれる蓮は、今夜も期待を裏切らなかった。甘く、激しく緩急をつけて苛める蓮に、俺はもう立ってられなかった。
「もう、いくって!あ、あああっん!…っ。」
急に奥にズブンと押し込まれて、俺はビリビリと白濁を吐き出していた。そんな俺に構いもせず、何度も馬鹿みたいに大きく串刺しにする蓮もまた切羽詰まっていた。
俺が後ろに仰け反って顔を向けると、喰らう様に俺と絡ませる蓮の舌が熱くて、俺はますます興奮して、ガツガツと蓮に押し込まれて、もう一度絶頂に連れて行かれてしまったんだ。
ぐったりとした俺を支えながら、蓮はシャワーを捻ると、ぬるめのお湯を頭から降り注いだ。じんわりと濡れていく温かさに、ドロドロになった身体がさっぱりしていくのが分かった。
「まぁ、すぐにまた汚れちゃうけどな…。」
そう言って抱き抱えた俺の唇を吸うと、甘やかな視線で俺をドキドキさせた。バスタオルで俺を拭きながらぶつぶつと何か言っていたけれど、俺はぼんやりとしてしまって、蓮にされるがままだった。
「…何か言った?」
蓮は苦笑すると、俺を抱き抱えながらリビングへ歩き出した。
「いや、涼介って結構甘えん坊だなって思っただけ。俺はお前のそんな顔に凄い弱いってさっき自覚したとこ。」
俺は自分が甘えん坊な自覚もなかったし、自分の顔も分からなかったから、下手なコメントするよりは黙っていた方が良いかと蓮から離れて冷蔵庫から水を取り出した。
一本を蓮に放って、自分でも一本取り出してゴクゴクと飲むと、寝室へと向かいながら横目で蓮を見て言ったんだ。
「もう一回生き返らせてくれるか?俺、お前と死んだふりごっこ好きなんだ。…すぐ来いよ?」
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