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side. Subaru 篠宮サンと再会を果たした日から、一週間。 珍しく、絡んでくる不良にも遭遇する事無く。俺達はのんびりと平和に過ごしていた。 俺と晃亮は(つがい)の鳥のように。 ずっとガキの頃から、一緒に行動するのが当たり前だったから…。 晃亮が乱闘でもして、1日中寝てる時とか。 フラリと夜、何処かに行ってしまった時位しか…独りきりになる機会が殆ど無い。 故に、篠宮サンに会うのもお預け。 行く気があればコンビニくらい、いつでも行けた。 あのコンビニは、マンションから学校に続く道程に位置していたから。 …でも、行かない。 ガラス越しの篠宮サンはキラキラと輝いていて。 それを通りすがり、盗み見てく。 そう…見てただけ。 正直、晃亮とあの人を()わせたくなかった。 晃亮の破壊的な性格もあったから、単純に心配だったのもあるけど…。 一番危惧してるのは、そんな事じゃなかった。 これはちょっとした確信。 性質は違えど…俺達が見てきたものは、ほぼ同じだったから。 不安は抱かずにはいられない。 だから、行けない。 例えこのまま行けなくなって、篠宮サンに忘れられたとしても。 俺がこの世で最も、晃亮を理解してるつもりだから… どんなことがあっても。 見つかっては、いけないんだ。 だけどそれは、 不可能に近い事を知る… (あ…今日も、いた…) 晃亮のやや後ろを歩きながら。 反対車線の、あのコンビニをそっと盗み見る。 例えあの人の姿を認め、胸を焦がそうとも。 絶対顔に出さないよう、気を配る。 今は、見てるだけで良かった。 俺なんかが求めるには、余りにも綺麗過ぎるから。 内で忍ぶ想いだけなら、 誰も傷付けないで済むんだ────… 晃亮も俺も、今まで何かに執着したことなんてなかった。 中学の頃までは…今とは比べモンにならない位、俺も道を外しまくってたから。 昔から幸い、女に苦労しなかったし。 晃亮と毎日使い捨てで、違う女を抱きまくったり。 酒、煙草。日常的な闘争。 悪い事はなんだって進んで手を出してた。 けど、俺だけあの日を境に変わってしまった。 晃亮だけを、地獄に置き去りにして… あの日以来、女は抱いてない。 無駄な努力だけど、 少しでも、自分の穢れを払うみたいに。 何も言わないが、 晃亮にも明らかにバレている。 だから余計、依存してくるんだ…。 日を増すごとに、 晃亮は不器用に壊れてく。 それが解ってるクセに、 俺には止める事が出来ないんだ。 篠宮サンには知ってほしくない。 あの輝いた笑顔で、ずっと自由にいて欲しいから。 俺さえ秘密にしてれば。 守れるんだと、信じてたんだ…。

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