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side. Subaru
「あ、ンッ…アッ…なん、かヘン、だよっ…!」
「なに、が…です、かっ…?」
俺の腕に爪を立て、どんどん乱れていく円サン。
頬は紅潮し…
汗と涙、口端に銀糸を垂らして濡れる表情が。
狂おしく、煌めいていた。
「あ…こんなっ、初めて…だ…アンッ、ど…しようっっ────」
すごく気持ちイイよ───…
「あっ、だめッ、壊れちゃう…あぁっ…!!」
「俺と繋がるのっ…気持ちイイ、ですかっ…?」
「うんッ…もっと、昴くッ…あ、イッ…!」
ズブ、ジュチュッ…
言われるがまま挿入を早め、ガツンと奥深くを突き上げれば。
円サンは人が変わったかのよう、黄色い悲鳴を上げ、
歓喜する。
彼のその何もかもが愛おしすぎるから。
俺は我も忘れ、夢中になって。
円サンの敏感な場所を一点、集中的に狙い抉った。
「アッ、昴くッ…昴クンッ……!!」
壁の向こうから聞こえた、円サンの声の中に。
こんな風に熱く呼ぶ『晃亮』の名はあっただろうか?
これほどまでに欲を掻き立てるような、
情熱的な円サンの姿が…
そこでも、魅せられていたのだろうか?
きっと…ない。
そう信じたいくらい、今目の前で魅せる円サンの姿は。
とてもとても色鮮やかで、綺麗だと思った。
「円さ…円サン…!!」
好きです、好きです、あの日からずっと。
貴方の為に変わりたかった。
少しでもいいから近付きたかった。
愛してる、愛しています、いつまでも貴方だけ。
言えない、こんな罪深き言葉…けど想うだけなら、
許されますか────…?
そんな願いを込めて円サンの中、
近づいては離れ…また奥まで繋ぎ留める。
儚い時だとしても、少しでも永くこうしていたくて。
今にも飛びそうになるのを必死で堪え、
有り得ないスピードで貴方を攻め立てた。
その波に乗って、ゆらゆらと…
円サンの下半身までもが厭らしく揺れている。
「ごめっ、ね…オレなんか…ッ、」
“こんなに汚いのに、キミは優しいね───…”
そんな事言わないで、どうか泣かないで?
何度も謝り、切なげに歪む円サンの笑顔に。
堪らず胸が締め付けられた。
「貴方は綺麗です、円サンっ…」
俺の邪な感情を吐露したい、全部、何もかも。
「汚れてるのは─────」
俺の方、だから。
「…昴クン……」
手を伸ばし頬に触れてくる円サン。
喉奥につかえたコトバを解き放つ事が、
どうしても叶わないから。
そこから溢れ出すかのように、音もなく静かに。
気付いたら、俺も泣いていた…。
「アッ、はあっ…んンッ…」
吐き出す事の出来ない想いを押し殺し、
誤魔化すように、行為を加速させれば…。
円サンの肢体に快楽の波が走るのを、
はっきりと見て取れる。
「ッ…もう、イきたいですかっ…?」
「んっ…イキたいッ…イカせてッ、昴クン…!!」
「じゃあ、一緒に…ね?」
こくんと円サンが頷いた拍子に、ぽたぽたと涙が落ちる。
幸せすぎて、怖い。
けれどそれも、″今″だけだから…
充分に解されたハズの腸内は、いつまでも俺の肉を圧迫し続けて。攻めいる俺に、更なる追い討ちをかけ絶頂へと導いてく。
円サンと、一緒に…
「アぁッ…?やっ、な、に…すごっ…」
「はっ…円サン、円さっ…まど、か…!」
「ひっあ、落ちッ……ぃあアアァ───!!!」
ガリッと最深部の肉壁を強く抉れば。
円サンの身体が、一際大きく仰け反って。
「くッ…─────!!」
それに誘われ、
締まりをキツくした中にある俺自身にも。
肉がグチリと食い込んできて…
円サンと同じくして、限界に達した性器から。
ドクドクと濃厚な欲の塊を。
愛おしい人の体内へと、惜しげもなく吐き出していた。
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