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side. Madoka
「あッ…やっだ…ッ…!!」
もう捨て身で慣れるしかないと思っていた仕打ちが、
ここにきてやっぱり苦痛でしかないんだと、
思い知らされる───…
最近呼び出しされなくなって、安堵していた矢先。
学校へと向かう道すがら、《《彼》》に捕まってしまった。
「はァッ…ううッ…いッ…!!」
昴クンとひとつになった日。
彼に抱かれたことで…
オレの身体が綺麗に浄化されたような気でいた。
それまで受けてた晃亮クンとの行為が、
まるで夢だったんじゃないかって…
キミとのキス、愛撫、たった一度の交わりで。
行為の熱も感覚も昴クンとのものしか、思い出せなくなっていたのに。
「まどか、力抜け。」
骨が折れるぞと脅されても。もう、怖くない。
あのままのカラダでいたかった。
そこに″愛″なんて言う感情があるかどうかは、分からない。けど…
昴クンのキスは甘かったよ。
その手はとても温かかったよ。
キミと繋がれた事が、
何より幸せだったと思えたよ…
例えオレが抱く卑しい感情と同じモノを、
キミが持ち合わせてなかったとしても。
それでも…構わないんだって。
晃亮クン…
キミの不器用過ぎるやり方じゃあ、
ダメなんだよ…?
「もっ、や…だぁ…こぉ、すけくッ…!」
無駄なのかもしれない。
こんな抵抗、それこそ死に値する罪なのかも…。
でも、抗わずにはいられない。
麻痺した思考でも、ちゃんと気づく事が出来たから。
だからどんなに汚れても、
彼に組み敷かれ、身体ごと持って行かれても。
この″想い″だけは守ろうって…決めたんだ。
「チッ…!」
明らかな拒絶には平手が飛び、手中の雄を握り潰される。
容赦なく内へと彼の凶器が突き立てられて。
ソコは悲鳴を上げ、血の涙を流した。
「ヒッ、あ…ぅ…」
解放されることなく繋げられたまま、
どんなに酷い仕打ちに遭おうとも。
それでもオレが、
心を見捨てる事だけはしなかった。
「どうして、お前は…」
「…ぁ………」
ここにきて初めて、晃亮クンが焦りを見せる。
普段一切の感情を崩す事のない彼が、
明らかに見せた動揺。
それを誤魔化すかのようガツガツと攻め立てられ。
耐えに耐え抜いたオレの意識は…
プツンと音を立て、途絶えてしまった。
「俺は…─────クソッ…」
消えゆく前に拾った、彼の捨て台詞。
バタンとドアが閉ざされて。
彼の気配が完全に消えた事に安心して…
オレは本当に、全ての意識を失った。
(昴、クン…)
キミは今、何処にいるのかな…?
早く、会いたいよ。
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