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第5話

 翔真は今までの熱を冷ますように、冷水のシャワーを頭からかぶった。しかし、熱はくすぶったままでいる。  くすぶっているくらいなら、良いのかもしれない。翔真はそう思った。諦めきれない恋心を持っている時点で、火は消えないだろうから。大翔は優しいけれど、それに甘えないで、ひとりで枯れるのだろう。

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