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第七章・3

「ま、待ってください。響也さん、待って……」 「そろそろ、お預けは勘弁してほしいな」 「でも。僕、何も……」  覆いかぶさってくる響也を腕で押し返しながら、麻衣は必死で訴えた。 「僕。僕は、どうすればいいんですか? 何か、やることは、無いんでしょうか!?」 「君は、ただ流れに身を任せればいい」  大丈夫、と響也は麻衣の耳元でささやいた。 「子羊みたいに、大人しくしていなさい。そうすれば、すぐに終わるよ」 「は、はい……」  麻衣は、息を詰めてこらえた。  耳元に触れていた響也の唇が、首筋を行き来する。  やがて鎖骨に移り、じわじわと胸をさまよう。  それだけで、麻衣は体中が熱く火照ってしまった。  

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