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「少しずつ……お互いに気分高めてく、だろ?一緒じゃね?」
蕩け始めたその顔に鼻先をつけて間近で見つめる。
「この前、お前に辛い思いさせたじゃん?」
「別に……」
「痛かっただろ?それは嫌なんだよ」
目を逸らそうとする宮部の背中に手を回して抱き寄せた。
「確かにシたい。でも……」
「村瀬くん。もういいよ」
「は?」
「僕は大丈夫だから……そりゃ、痛いでしょ?だって、あんなところにこんなもの……」
宮部の細い指がスルリと撫でてきて焦る。
「あのなぁ、必死に堪えてんだけど?」
「……堪えないでよ」
きっちり更に服を増やしてきた奴のセリフとは思えない。
「あー、くそっ!」
一旦立ち上がってシャツを脱ぎ捨てると、上半身裸になって宮部を見下ろした。
「逃さねぇぞ?」
「……うん」
ベッドに座る宮部の頬に触れてそのままベッドに押し倒す。
キスをしながらボタンを外して、出てきた白い薄手のシャツもインナーも捲り上げるとその平らな胸に吸い付いた。
「それ……くすぐったい」
身を捩る宮部の顔は見えない。
でも、変に力が入った様子はなかった。
脇腹をなぞってベルトに手をかけると、一瞬宮部は体を強張らせる。
「怖いか?」
「……大丈、夫」
自分自身に言い聞かせるように腕で顔を隠した宮部が気になりつつ、でも、軽く触れるだけでわかるくらい反応しているソレを信じることにした。
ベルトを外してそのまま下着もズラすと成長した昂ぶりがフルフルと震える。
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