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第9話 副作用※

僕と海斗は息を荒げながら、ベッドへと同時に転がった。結局僕の治療の副作用を解決するために、お互いの昂りを手で触りっこしたんだ。 僕は胸をじゅっと吸われながら、海斗の大きな手でしごかれてあっという間に逝ってしまった。一方、ヌルついた僕の両手の中で、海斗が押し付ける様に腰を動かして逝った時は、自分とは違うビクビクしたそのひと回り大きなモノから、僕は目を離す事が出来なかった。 他人のエレクトしたモノを見たのは初めてだったし、ましてそれが親友海斗のモノだったのが僕には衝撃的だった。いや、でも全然知らない人のモノを見て、まして触れるなんて、それこそ考えられない…。 僕は自分のせいで、海斗にこんな普通ならしない事をさせてしまったと、酷い罪悪感を感じた。 「海斗、ごめんね。僕のせいで海斗にこんなマネさせちゃって。もう、頼まない方がいいよね…。」 すると海斗は起きあがって、仰向けの僕に覆いかぶさると少し怒った顔で言った。 「じゃあ、他の誰かに頼むってことか?」 僕はキスでも出来そうな海斗の顔の近さに、ドキドキが激しくなったのを自覚しながら、視線を逸らして答えた。 「頼まないよ!こんな事、海斗以外に頼める訳ない。ていうか、海斗に頼んだのも本当はいけなかったんじゃないの?だって男同士で処理するとか…、その、変、でしょ?」 すると海斗はフワッと微笑んで僕の頭を撫でて言った。 「全然ダメじゃないし、変じゃない。親友の悩みを解決出来るなら、俺には嬉しい事だ。…それにすげぇ気持よかったしな。」 僕はそれ以上何も言えなくて、海斗の視線を感じながら身体の下を抜け出した。海斗の差し出してくれたウェットティッシュで背を向けて手や濡れた身体を拭うと、身支度を整えた。 「…今日はありがとう。しばらく大丈夫だと思う。」 海斗も起きあがって照れた様に髪をかき上げると、ベッドに座ったまま僕を見上げて言った。 「ああ。またいつでも言えよ。協力するから。」 僕は黙って頷くと海斗に玄関まで見送られて、家路についた。僕は親友の海斗と今してしまった事が、普通なのかそうでないのか全然判断できなかった。 でも海斗は僕の悩みを解決するために身体を張ってくれたって事はよく分かっていた。女子から何気にモテる海斗に彼女がいた事はなかったけれど、きっと良い彼氏になるんだろう。 その時に男同士でこんな事をした記憶が、海斗の傷にならないかな。僕は海斗の負担になってるんじゃないかな。考えれば考えるほど、僕のせいで海斗が道を踏み外しつつある様な気がしたんだ。 もう、頼むのはやめなくちゃ。そう思った途端に、僕は心臓がぎゅっと絞り込まれる気がして、思わず胸に手を置いた。ああ、なんか訳もなく辛い。はぁ。

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