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善仁さま
「よくやった…これへ」
清麗院は笑みを隠せれずにニヤリと口をあげ呟き、お小姓らに碧の身支度を命じた。
碧は幾重にも重なる着物から薄い1枚の白い装束へと着替えさせられて湯浴みをさせられると入念に体に何かを塗られた
甘い香りのする何かは次第に熱を帯び、ヒート以上の欲を出させた
「あん…何…っ」
「欲しいのであろう?しかと上さまを受け止めて参れ。次の機会は無いやもしれん…孕め」
「どうしたら…」
「上さまに任せよ。動くな話すな、、上さまの精をただその身に注がれればいい。隣室には御坊主、反対側の隣室にも御添い寝がいる。ヘマはするな。良いな」
清麗院の言葉に静かに頷き碧は閨用の白装束を着、将軍のお渡りを待った。
襖が開けられ、慌てて布団の横で碧は頭を下げた
「う、上さまにおかれましては……ご機嫌麗しく…その」
「よい。緊張するな。堅苦しいのは嫌いだ。近くに参れ」
将軍は布団に胡座をかき、太腿を叩き碧をなだめた
「はい…ご寛大な言葉に感謝します」
碧は立ちあがり、ちょこんと将軍の太腿へと座り身を預けた
「ん?」
「え?」
碧の思わぬ行動に将軍は腹を抱えて笑った
「あっはは!なかなかにおもしろいやつだ。余の膝に座るものが現れようとは」
「ち…違いました!?」
慌てて碧は退こうとしたが将軍に腰を抱えられ阻止された。
「良い。そのまま乗っておれ」
「将軍さま…良い香りがします」
「おまえから漂よう甘い香りには負ける。今すぐにでも食らいたいが初夜だ…優しくしてやろう」
「将軍さま」
「善仁 と呼ぶがいい。名を呼ぶことを許す」
「もったいなきお言…んっ」
善仁は碧の言葉を途中で遮り、自らの唇で碧の唇を塞いだ
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