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高校生 智紀くんの場合
片瀬智紀くん、高校二年生の場合。
***
夾はバイトだけど合鍵使って夾の部屋にやってきた。
一人暮らしをしている夾のために夕食を作ってあげる健気な俺。
冷しゃぶに炊き込みご飯に、と用意して夾の帰りを待ちわびてベッドの上でごろごろしていた。
未成年だというのに不良な夾は煙草を吸ってるから部屋はもちろんベッドにも煙草の匂いがしみついている。
だから――。
「興奮してきた」
一昨日このベッドでヤったばっかりだ。
まだ17歳。若い男の子は性欲がいくらヤたって収まらないものだ。
「シていいかなーいいよねー。そういや今日0721の日だし。いいよな」
うん、我慢はよくない。
アパート備え付けのあんまり効かないエアコン。微妙に暑い部屋の中。
俺はいそいそとズボンを脱ぎ捨てた。
だって履いたままじゃヤりにくいし。
ティッシュはすぐ近くにあるから問題なし。
目を閉じて大好きなマイハニー夾のことを思い出しつつベッドにしみついてる匂いをすんすん嗅ぎながら息子へと手を伸ばす。
まだ萎え萎えしてるけどすぐに起動するだろう。
夾をあんあん言わせるビッグマグナムを手でこすこす擦る。
このまえの夾の痴態や夾に扱いてもらってることを考えてしこしこ。
あっという間に硬く熱く“太く”勃ちあがった俺の半身。
しこしこしていけば先走りが溢れてぬるぬるさせてしこしこさせたら当然気持ちいい。
「……っ、夾の口の中に突っ込みたい」
俺の頭の中で破廉恥極まりない姿態を見せている夾。
ひとりえっちするとき妄想大事。
恥ずかしがる夾に咥えさせてるのを想像しながらしこしこ扱いてって。
「……ン、もう」
そろそろヤバい、イキそう。でもギリギリのタイミングまでティッシュは取らないのが俺の主義だ。
もうちょっと、と夾をいつもイかせてやってる手淫で自らを高めていって、そして――。
もう、イ――。
ク。
となったとき、ガチャリと玄関の開く音がした。
その音に押されるように、イって、うっかりティッシュ取り忘れてて。
「……テメェ、なにやってんだ。このボケ」
夾の低い声と冷たい目が突き刺さる。
「いや、なんかムラムラしてオナニーしてたら夾が帰ってきちゃうからさ、驚いて出ちゃった」
「出ちゃったじゃねぇ! ひとのベッド汚してんじゃねーよ」
「いいじゃ、夾大好きだろ、俺のミルク」
「いちいち親父くせぇんだよ、お前は。つーか早く、精液ふき取れ!」
マイスイートハニー夾に怒鳴られて俺は余韻もないままうっかりシーツに擦りつけるように吐き出したものをティッシュでふき取るのだった。
というかどうせ汚れたのなら、もっと汚してよくないか?
ってことでこのままエッチに持ち込もうとして殴られたのはまた別の話だ。
【智紀くんの場合:終わり】
この智紀くんが主役のお話は【conrol】という作品になります。
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