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第466話
「雪也、お前は私達と一緒に居たいと思ってくれるのだろう?」
弥生の問いかけにコクンと幼子のように雪也は頷く。ギュッと幼子が弥生の袖を強く握りしめた。
「私の役に立ちたいと思っているか?」
コクンと、再び頷く。
「周たちを守りたかったのか?」
もちろん。そこに嘘偽りなどない。
「傷ひとつ付けたくなかった?」
髪の毛一筋たりとも。決して――。
「周たちのことも、私達のことも、好きか?」
好き――。好き……。
「いいえ」
先程までずっとコクンと頷き、肯定していた雪也が首を横に振った。
「好きではありません――大好きなのです。ずっと、ずっと、失いたくないほどに」
大好きなのです。
幼子のように純粋な〝大好き〟に、弥生はクスリと微笑んで雪也を強く抱きしめ、その髪に頬を寄せた。
「私達もだよ、雪也」
覚えておいで。これは忘れてはいけない。
「周たちも、私達も、雪也と一緒に居たいと思っている。雪也の役に立ちたいと思っている。雪也を守りたいと思っている。雪也に傷ひとつ付けたくないと思っている。雪也が大好きだと、そう思っているよ」
雪也が考えるほど、そう難しい話ではないのだ。あなたが抱く気持ちをそのまま、私たちはあなたに抱いてる。
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