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◆一月◆一日『元旦』

 っ、はあっ、はっ……はぁっ……。  重なり合う吐息、ベッドの揺れが激しさを増す。やがて。揺れが止まると、まだ荒い息を吐きながら、信周は仰向けに寝転がり、時計を見上げた。 「明けたな……」 「……うん」  信周の腕の中がもぞもぞと動き、晴日がほてった顔を出す。体を繋げたまま年を越した。去年もそうだった。たぶん来年も。汗ばんだ体をぴったりと寄せ合い、息を整えて。 「明けましておめでとう、ハル」 「えへへ、ノブくん、今年もよろしくね」  大好きな人と一緒に迎える新しい年。今年も良い年になりますように。

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