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二日『初夢の日』

 晴日は朝に弱い。早起きの信周はまだまだ幼いその寝顔をじっと見つめている。すると寝ていたはずの晴日が突然にまぁと笑った。 「ん……うへへ」  晴日は一瞬だけ目を開けて信周に抱き付いた。 「……ねぇねぇ、今ねぇ」  とろんとした声で晴日が甘える。 「俺、ノブくんの夢見てたぁ」 「俺の? どんな夢?」 「ふふふ、えっとぉ……俺がねぇ、でぇっかいプリン食べてるの……」  そこまで言って、晴日は信周にくっついたまま、またむにゃむにゃと眠ってしまった。夢の中で二人は何をしていたのだろう、って、一瞬期待したのに。  ――それって、もしかしなくても俺の夢じゃなくてプリンの夢じゃん……?  初夢はプリン。しかもでぇっかいプリン。なんとも晴日らしい。信周はふっと笑うと晴日をぎゅっと抱き締めた。眠りながら晴日がまた、にへっと笑った。

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