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六日『ケーキの日』

「フルーツがいっぱい乗ってるのもいいなぁ、なんか豪華だし。あ、でもクリームのも美味しそう。うーん、こっちのはラズベリームースかぁ。いやいや、新作の生チョコも捨てがたい……」  近所のおしゃれなケーキ屋で、晴日が商品を陳列している。ただいま晴日はバイト中。 「ノブくんはやっぱりチーズケーキかなぁ、俺はぁ……」  別に購入するわけではない。ただ、信周を想いながらケーキを選ぶ時間を楽しんでいるだけ。その顔は真剣そのものである。そこに子ども連れのお客さんが入って来た。 「いらっしゃいませぇ」  晴日はパッと店員の顔に戻ると、元気に接客を始めた。

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