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十六日『ヒーローの日』

 信周は晴日の近所の『お兄ちゃん』だった。ただのお兄ちゃんじゃない、『憧れの』『カッコいい』お兄ちゃん。  まだ小学生だったある日、大きな犬に追いかけられていた晴日の前に現れたヒーロー。それが信周だった。同じマンションに住む信周は、泣きじゃくる晴日を背負って家まで送ってくれた。  その日以来、晴日は信周に懐いた。成長するにつれて、憧れは恋へと変わっていく。信周は、晴日の想いを正面から受け止めてくれた。  ときどきマニアックなプレイを求められて怖くなることだってあるけれど。晴日は信周のことが大好きだ。    そして信周も、そんな晴日のことを愛してやまないのだ。  

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