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六日『プロフェッショナルの日』
ポチ、ポチポチ、ポチ。
静かな部屋に響くのはたどたどしいキーボードの音。
「うえっ、えええぇぇ?」
突然晴日が大声を上げた。レポートの途中でフリーズしたノートパソコンの前で、絶望的な顔をしている。
「どうしよう、フリーズしちゃった」
「ん、どれどれ? 貸してみろ」
晴日は機械に弱い晴日に代わって、プログラマーの信周があっという間に問題を解決。
「はい、治ったよ」
「ねえさっきまでのは? ちゃんと保存されてる?」
「大丈夫だよ、ほら」
「……本当だ、さっすがノブくん。ありがとう」
「どういたしまして」
ほっとした晴日はふーっと大きく安どの息を吐いた。レポート再開だ。信周は隣で静かに新聞を読み続けている。
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