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二十五日『ドラマチック・デー』
「まだちょっと熱あるかあ」
体温計を見て信周が呟く。
「ところでさあ、ハル。なんで勃ってんの?」
「え、しっ知らないっ……」
晴日は慌てて首を振った。何だか体がむずむずするのだ。そう言えばさっき、信周が買ってきてくれた強力そうな栄養ドリンクを飲んだばかり……。
「それ抜いてやろうか?」
「の、ノブくんもちょっと勃ってる……その、シないの?」
遠慮がちに言う晴日を見つめて、信周はほうっと息をつく。
「うん、今日はやめとこ。ハル、体まだキツイだろ?」
その代わり、と信周は晴日の頭をなでる。
「元気になったら、またオモチャで遊ぼうぜ」
「ノブくんっ……」
晴日は信周を睨んだ。顔が赤いのは熱のせい、ということにしておく。
それから互いに抜きあってシャワーを浴びた。ひと眠りすると、晴日の熱は嘘のようにすっかり下がっていた。
【参照◇三月二十四日『ホスピタリティ・デー』】
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