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二十二日『大人の日』

 パソコンに向かう信周は難しい顔をしていた。 「ノブくん、仕事?」 「ん? まあね」 「お疲れ様」  ひょいと晴日が覗くと、そこにはイカガワシイ大人のオモチャがずらり。信長が真剣な顔でレビューを比較していたのは、妙な形状の電動のなにがしか……。 「……え?」 「嘘じゃないぜ、ハルを喜ばせんのも俺の仕事」 「おっ俺こんなの嬉しくないっ。俺ノブくんのが一番好きだもん……あ」  慌てて口を押さえた晴日を見て、信周がにやりと笑う。「一番好き」と言われた信周のノブチカがスウェットをぐぐっと押し上げている。

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