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十九日『ロマンスの日』
外は涼しいのに、部屋の中はなぜあんなにも暑苦しいのだろう。信周と晴日はいつもの公園に来ていた。自販機で買ったマスカット味のジュースを飲みながら涼んでいると、視線の端にスッと一筋の光。
「「あっ」」
信周と晴日はほとんど同時に声を上げた。ちらほらと蛍が舞っている。
「綺麗だねぇ」
「うん」
二人は無言で、ときおり光を放つ空中をじっと見続ける。
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