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二十日『ペパーミントの日』

「ノブくん、これあげる」  晴日の手には、チョコミントクリームの挟まったクッキー。 「え、ハル、チョコミント嫌いなのになんでこれ買ったの?」 「だって気が付かなかったんだもん。箱が可愛くってぇ」      ははっと笑って信周はクッキーを一つ口に入れた。   「ねぇ、本当に美味しい?」 「美味いよ。ありがとな」 「うえぇ、チョコミントなんて歯磨き粉の味しかしないじゃん」  顔をしかめる晴日をよそに、信周は二個目のクッキーを口に運ぶ。

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