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三日『波の日』
去年の水着を大急ぎで探し出し、いざ、海へ。
「わぁい、海ぃ」
「うわ、気持ちいい」
晴日はさっそく泳ぎ出した信周を追った。足元に打ち寄せる波がぱしゃぱしゃと音を立てる。
「そおれっ」
「うえっ、しょっぱぁ」
いきなり水をかけられた晴日は、すぐに信周に向かって猛反撃を始めた。
「これでも食らえぇ、うはははは」
「うわっははは、そんなの効かないぜ」
大声を上げてはしゃぐ二人の周りで、反射した水しぶきがきらきら光っている。
【参照◇七月一日『海開き』】
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