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二十四日『愛酒の日』

 晴日が眠ってしまった。信周の肩にもたれて。 「ハル起きて、歯磨いてベッド行けよ」  信周がゆすると晴日はふにゃふにゃと床に崩れ落ちた。  ――疲れてんのか? しょうがねえなあ。  ほっぺをこねても服に手を突っ込んでも全く起きようとしない晴日を、信周が抱きかかえる。  ローテーブルの上にはテレビを見ながら食べていたブランデーケーキの包み紙。晴日は一滴も酒が飲めない。

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