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十三日『北斗の拳の日』

「ねえねえ」 「ん?」  晴日が信周の肩をとんとんと叩いた。振り向いた信周の頬に、晴日の人差し指がむにっと食い込む。「ひっかかったぁ」と晴日が喜ぶよりも先に、信周がおおげさに反応した。 「あべしっ」 「え……?」  晴日は人差し指をぴんと伸ばしたまま、目をまん丸にして信周を見つめている。

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