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二十一日『ファッションショーの日』
晴日は引き出しに隠していたあの小さなパンツを取り出した。時計を見る。信周はまだ帰ってこない……はず。
「ビキニ……?」
興味本位で履いてみる。よく分からない素材だが、ぴっちりした感覚がなかなか心地良い。
「……えっちぃ」
鏡の前に立つ。最初は恥ずかしかったけど。だんだん大胆になってきて晴日はTシャツを脱ぎ捨て、ランウェイを歩く気分でポーズをキメる。そのとき玄関のドアが開き、小さく「ただいま」の声がしたが、ノリノリの晴日は気づく気配もない。
【参照◇八月二日『パンツの日』】
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