コンビニの飲料用冷蔵庫の扉を開けるとレモンティーが目に入った。小さな動物フィギュアのおまけがついている。 　――ハルってこういうのすぐ集めたがるよな。たまには違うの飲んでみるか。お、サイかっこいいじゃん。 　床に放置された小さなフィギュアを踏んで痛い思いをしたことは数知れず。それでもやっぱり晴日が喜ぶ顔が見たい。信周はコーヒーに伸ばし掛けた手を引っ込めて、レモンティーを手に取った。 　 　 【参照◇四月十七日『恐竜の日』】