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二十八日『おだしの日』
「……どう?」
晴日の熱に潤んだ目を信周がじっと見ている。晴日は信周お手製のおじやをゆっくりと噛みしめた。
「不味いよな、やっぱインスタント……」
「ううん、あったかくて美味しいよ」
「俺、出汁とかもよく分かんないし、焦げたし、なんかごめん」
「大丈夫、鼻詰まってて全然味わかんないや、へへ」
風邪をひいたらしい晴日は、信周の作ったちょっと失敗気味のおじやを美味しそうに食べている。
【参照◇十月二十七日『テディベアズ・デー』】
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