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三日『いいお産の日』
みぃ、みぃぃ。
みゅぅぅ。
「……猫?」
バイト上がりの晴日は店を出てすぐ聞こえてきた細い鳴き声に立ち止まった。近くに猫がいるようだ。
「あ」
店の裏の隅っこの茂みの陰。警戒する野良猫がじっと晴日を睨んでいた。お腹の下では数匹の小さな赤ちゃんがもぞもぞと動いている。
――わぁ可愛い、ふふふ。
犬は苦手だけれど、猫は好きだ。晴日は目を細めると、猫たちを驚かせないようにそっとその場を離れた。
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