310 / 368
四日『いいよの日』
「ノブくんごめん、昨日ね、あの……ノブくんの服にシミつけちゃった」
朝、目を覚ました信周が見せられたのは自分の白いカットソーだった。胸に薄ピンク色の大きなシミ。晴日がしょんぼりとうなだれている。
「すぐに洗ったんだけど落ちなかった」
「……どうせまた、それ着て寝ながらジュースでも飲んでたんだろ?」
図星だ。信周がため息を吐くと、晴日はもう一度「ごめんなさい」と小さく呟いた。
「いいよ、大丈夫」
信周は諦めモードだ。俯いたままの晴日の頭をくしゃっと撫でた。
ともだちにシェアしよう!