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二十四日『オペラ記念日』

『あなたの夢がかなうように 祈る心に銀の雨が降る~♪』  風呂からは機嫌よく歌う晴日の歌声が響いてくる。信周は晴日の着替えを準備してやりながら耳を澄ませた。  ――うまいなあ。晴日の声は柔らかくてよく伸びる。  選曲が松山千春ばかりなのは、大好きな祖母の影響だ。

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