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六日『姉の日』

「え、何それ、めっちゃ急じゃん……ああ、うん……明後日の夜? ちょっと待って……ちょうどハルも休みだわ……うん、大丈夫……じゃ、おやすみ」  信周は引きつった顔で電話を切った。 「ノブくん? どしたの?」 「……姉貴が明日用事でこっち来るらしくて、明後日の夜みつる預かってほしいって」 「え、みっくん来るの?」  晴日が目を輝かせる。   「わぁ、何して遊ぼう?」 「はあああ。ハル、頼りにしてるぜ?」    わくわくする晴日とは反対に、子どもが苦手な信周は早くもちょっぴり弱気だ。       【参照◇五月四日『ファミリーの日』◇『五月四日午後十一時二十八分』】

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