343 / 368

七日『クリスマスツリーの日』

 街に明かりが灯り始め、あちこちにリスマスツリーが飾られている。少しだけ時間を作って、晴日はみつるに会いに来ていた。気のすすまない信周も一緒だ。 「のぶちかにいちゃん、おててつなご? はるにいちゃんも」  ゴールデンウイークに会ったときよりも、ちょっとだけ大きくなったみつるを真ん中に手を繋ぐ。みつるは信周と晴日の間で飛び上がったり、ぷらんとぶら下がったり。晴日がいいことを思いついた。   「みっくん、しっかり手握っててよ。せぇのでジャンプしてね、いくよ、せぇのっ」  晴日は信周と一緒にみつるの体を吊り上げた。みつるの体が高く持ち上がる。 「うわあい、もっと。ねえ、もっとやって」  みつるは大喜びだ。   「せぇのっ」 「きゃははは」    大きなツリーをバックにみつるの笑い声が響く。   【参照◇十二月六日『姉の日』】

ともだちにシェアしよう!