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二十七日『ピーターパンの日』
「ね、ノブくん。見て見て」
帰宅した信周を、晴日はキッチンへと引っ張った。冷凍庫を開けて、何かを取り出す。
「じゃんっ。これね、作ったの」
それは小さな雪だるまだった。どこから拾ってきたのか、木の枝やら小石やらで可愛らしく装飾されている。
「へえ、可愛いじゃん」
「でしょ? えへへ」
晴日は雪だるまを抱えて嬉しそうに笑っている。いくつになっても子どものような無邪気さとあどけなさを持ち合わせている晴日。一緒にいれば、毎日が楽しくてたまらない。
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