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第8話 エロいことすんの?(4)★

「緊張してんのかよ」 「ひょわっ!?」  明に双丘を撫でられて変な声を出してしまう。慌てて口を塞いだけれど、明はプッと吹きだすのだった。 「大丈夫だから、リラックスしてろよ」 「うう、くっそ……こっちは童貞で処女なんだからな!? そーゆーの使ったことねーしっ」 「わかってるって。少しだけ我慢な」 「……でけーウンコのときは広がってんだろうし、いけるよな?」 「シモの話はやめろ」 「うっす……」  返事をしながらも、首だけ動かして背後を見やる。  明はコンドームのパッケージを破ると、ゴムを中指に装着した。そこにローションを垂らしてから、改めてこちらへ目を向けてくる。 「こっち見てなくていいし。まずは、慣れるまで指だけな」 「お、おっけ」  ちょうどいいところに枕があったので、千佳は顔を埋めることにした。  幼少期に座薬を使われた記憶がぼんやりとあるのだが、こんな感じだったのだろうか。  意識を他に向けつつ待っていたら、窄まりをなぞるようにして、ぬめった指先が滑り込んできた。 「んっ……う……」 「千佳、ゆっくり息吐いて」 「っ、は……あ……」 「そう、上手」  ゆっくりと指が押し入ってくる。異物感はあったが、明の手つきはあくまでも優しく、不思議と痛みはなかった。 「少しずつほぐしていくから、痛かったら言えよ」  明は丸く円を描くように筋肉をほぐしていく。内壁をやんわりと押されれば、今まで感じたことのない感覚がして、千佳は小さく息をついた。 「大丈夫そうか?」 「ん、思ったよりへーきっぽい」 「なら、そろそろ指増やすな」  馴染んできたところで二本目の指が挿入された。慎重に抜き挿しを繰り返され、キツく引き締まったそこを広げるように指が開かれる。  不快なのか快感なのかまったく判断がつかない。千佳は不安になって口を開いた。 「俺、こんなんでちゃんと気持ちよくなれっかな?」 「最初は難しいかもな。気持ちいいトコ、触ってみっか?」 「男にもあんの?」 「あるよ。触ってやるから仰向けになって」  指を引き抜かれて、今度は仰向けになる。体勢が整うなり膝を割られ、再び秘所に明の指が押し当てられた。  明は第二関節ほどまで指を入れたあと、クイッと腹部側に曲げる。  その瞬間、電流のような刺激が走って、千佳は大きく目を見開いた。 「ひ、あっ!?」  信じられない思いで身悶えする。しこりのようなものを擦られるたび、どうしてだか得も言われぬ快感が襲ってきて辛抱ならないのだ。

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