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第6話変わったこと

当たり前のように2人で受験校を選んで同じ高校に入った。 2人とも部活には入らず、陸とは隣のクラスになったが、高校から仲良くなった同じクラスの山田と陸のクラスの坂野と4人で放課後はゲーセンやカラオケ、マックに寄ったりして楽しく過ごしていた。 友人2人と解散したあとは、俺と陸は当たり前のようにどちらかの家に上がり込み漫画を読んだりゲームしたり課題をやったりして過ごしていた。 中学時代とたいして変わらない いや、変わったことが2つあった 1つ目は陸がたまに彼女を作ることだ。 高校生になって、陸は益々モテた。 土日に引越し屋のバイトを初めてから 元々痩せていた身体が引き締まり筋肉がついて 色気も出てきたからだろう。 学年問わず、休み時間や放課後に女子に連れていかれる風景は中学時代もあったけど 高校生になった陸は 何回かに1度 告白を受けた 「えっ」 初めて「告白OKしたよ」と言われた時は びっくりして大きな声を出してしまった。 「相手のことはよく知らないけど付き合ってみようと思って」 毎回そう言うので 陸が好きだからというわけではなく 好きになってくれてるし、たまには女の子と付き合ってみるか。くらいの気持ちなんだと思う。 相手の彼女に悪くないか?と思うが・・・ 彼女と一緒に帰る陸は、彼女の手を繋ぎながら彼女の話を優しくニコニコ聞いていて 彼女は嬉しそうに陸を見つめて前なんて見ないで歩いている。 ・・・・・初めて陸に彼女が出来た時俺は、嫉妬で頭が沸騰しそうで・・・ その日の夜、陸が家に尋ねてきた時は顔を合わせたら何か言ってしまいそうで俺は寝たフリをした。 陸はその1ヶ月後に彼女と別れた。 「彼女と別れたわ」 「・・・そうなんだ」 「やっぱり俺は健人とつるんでる方がいいみたい」 別れた理由は知らないし聞かない 俺はそんなことよりも 可愛い彼女より男友達の俺とのほうがいいと言われたことが嬉しくて嬉しくて、ニヤける顔を必死に隠した。 その後も陸は頻繁にされる告白を交わしながらも、たまに思いついたかのようによく知りもしない女の子の告白を受けて付き合った。 1ヶ月程すると 「やっぱり健人と遊んでた方が俺には合うかも」と言って、彼女との別れを報告された。 その度俺の心は 陸に好きと言える彼女に嫉妬し キスをしてもらえる彼女が羨ましくなり 最後には安堵と喜びで悶えるのだ

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